ずーっとむかしのお話です。

石鎚さんは、神様がすむという、西日本で一番高いお山です。とても美しいお山ですが、けわしいお山なので、江戸時代にはてっぺんにお参りするため、長いなが~いクサリも掛けられました。

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ずーっとむかし、役小角(えんのおづぬ)というえらい行者さんが初めてこのお山のてっぺんに登ってみようと思い立ち、7合目の常住(じょうじゅ)という所までやってきました。ところが、大変けわしいお山です。何度てっぺんに登ろうとしても登ることができません。

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もうあきらめて、お山を下りようとした朝のこと・・・、てっぺんを拝むことのできる大きな杉の木の下で、白いヒゲのお爺さんが大きなオノをといでいます。昼になり、夕暮れになっても、ひたすらオノをとぎ続けています。

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・・・お爺さんは、ニコニコ笑いながら「このオノをといで針にするつもりです」というやいなや、立ちこめた夕霧のなかにスーッと消えていきました・・・。

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これをきいた行者さんは、もうひとがんばり!毎日この常住で湧き水をかぶり、体と心を清めて、神様に「登らせてください」と願いをかけながら、一生懸命トレーニングをしました。

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・・・ ・・・そしてついに、お山のてっぺんにお参りすることができました。

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願いがかなった行者さんは、常住まで下りてきて、オノをといでいたお爺さんがいた大きな杉の木の下に立って、お山のてっぺんを振り返り「我が願い成就せり・・・」と頭を下げ手を合わせました。

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オノをといでいたお爺さんは、石鎚の神様の化身といわれ「常住」は、物事をなしとげる意味の「成就」と呼ばれるようになり、石鎚さんは願い事のかなうお山として、たくさんの人が登る「霊峰・れいほう」になりました。

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今年は、石鎚山がこのように(^_-)開山されて1330年、国定公園に指定されて60周年を迎えています。
・・・夢かなうお山石鎚山・・・雪解けも近づいてきました。あなたも石鎚山へ登ってみませんか(^_^)v

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